なぜ魅力を感じるのか 〜単なる要素の組み合わせ〜

2016/0806
一枚の写真。
そこに見えるのはコンクリートとマメツゲの葉先のみ。

日当たりの悪い植え込みのマメツゲ。
所々枯れかけたマメツゲを手でちぎって、埃だらけのコンクリート縁石の上に置いた。
事務所の前で撮った何気ないスマホ写真。毎日目にする、気にも留めない物。
むしろあまり美しくなく、積極的に目に入れたくはない物、要素である。

ただ、少し違う視点と違う感性でその要素を捉えると、ある種の魅力が“じわり”と滲む。

テクスチャ、色のトーン、構図。
ある程度ロジカルに語れるが、撮影の際にその論理やテクニカルな事を意識した訳でもない。
ただちぎった葉を置いただけ。
しかし、そこになにか魅力を感じ、写真まで撮ってしまった。

どんな風に見えるのだろうという好奇心は、日常に新しい“じわり”を与えてくれる。

豆知識
 建築でいう間取りのことを造園の世界では地割り(じわり)と呼びます。
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